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『刑事訴訟法講義 第7版』池田修、前田雅英著 (東京大学出版会)

~刑事訴訟法~

書評

刑事訴訟の実務の立場、判例の立場に則り、平明且つ簡潔に刑事訴訟法の解説がなされています。

基本重要条文の、あてはめの解説ないしあてはめ判例の評釈について、簡潔 にして実践的な解説がなされており、本書は、判例の基本線に沿って刑事訴訟法を使いこなす、という観点からは、大変役に立ちます。

本書の読み方

まず、総論として、真実発見、当事者主義、令状主義等の基本原理を理解します。

その上で、①所持品検査→任意提出→捜索差押え(令状による捜索差押、必要な処分、220条に基づく捜索差押え)→違法収集証拠排除、②参考人取り調べ ・共犯者の供述→伝聞法則、③職務質問→任意同行→逮捕勾留→自白法則・補強法則、のグループ毎に読みますと、答案構成をする際、捜査と証拠法双方を意識し易くなります。

その際、各ページ下部に記載された(注)も含め、各単元の厳選されたあてはめ判例やあてはめの指針に関する解説に特に注意して熟読します。

次に、刑事訴訟手続の各制度論については、各制度の趣旨と対立利益をはっきりと意識し、確認します。そののち、各制度の根幹をなす個々の条文のおおよその番号と、個々の条文の趣旨を押さえると効率的に勉強を進めることができると考えます。