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法科大学院で「留年になる原因」とその対処法

留年になる原因は、条文選択の判断、定義趣旨要件効果、あてはめ等です。 

留年になる原因分析として、「勉強不足」だけでは不十分です。また、勉強を始めて1年2年の段階で、留年したからといって、「自分は向いていない」、「あなたは向いていない」等と断じるのも早計です。
もう留年にならず、司法試験本試験で一発逆転をするためには、成績が伸び悩む原因のすべてを正確に把握し、そのすべてに対策を立てる必要があります。

法科大学院において留年になる「一般的」原因

1 出題された問題について条文選択の判断を大きく間違えてしまった

法科大学院において一番ダメージが大きな原因は、何と言っても、条文選択の判断ミスです。せっかく定義・趣旨・要件効果・論証を覚えたとしても、条文選択の判断を間違えてしまえば、当該問題ないし小問は、零点になりかねません。
条文数が多い民法や商法ではもちろん、条文数が少ない刑事系科目や行政法でも条文選択の判断を間違えてしまえば大量失点を招き、一発で留年となりかねません。

2 「論文試験によく出る基本」に実は至るところに誤解と穴があった

法科大学院において留年になる一番多いと思われる原因は、論文試験によく出る定義・趣旨・要件・効果・論証自体について、その科目の根本的理解が疑われるような過誤・欠缺が露呈をしてしまった場合です。

3 論文試験によく出る基本要件のあてはめができなかった

法科大学院において留年になる二番目に多いと思われる原因は、論文試験によく出る基本要件について、あてはめの方法を大きく間違えた結果、当該基本の根本的理解が疑われ、あるいは、論理的に意味不明・論理矛盾のあてはめになってしまった場合です。

4 答案の論理表現・応用問題・時間内に答案を書く能力

答案の論理表現が分かりにくく指導教授に論旨を理解して貰えなかった、よく出る類の応用問題を解くことができなかった、実力はあるが考えすぎて時間不足となった等、様々な原因が考えられます。
この「答案の論理」、「応用問題」、「時間配分等のアウトプットの作戦面」は、本試験でも大きく合否を分けるポイントですが、学内試験の合否を大きく左右するポイントでもあるのです。

もう原級留置(留年)しないための対策

1 決意と覚悟とプラス思考

⑴ 原級留置(留年)になった場合、まずは、捲土重来もう原級留置をしないために「いかなる試練にも耐えるという決意と覚悟」が必要です。
⑵ そして、「司法試験一発上位合格のために抜本的対策」を立てるための時間と機会が与えられた点をプラスと考えるようしにます。

2 まず留年になった原因のすべてを知り、一発で是正する

留年になった原因は、① 条文選択、② 定義趣旨要件効果論証、③ あてはめ、③ その他論理表現、④ これらの複合等、多岐に亘ります。留年になった真の原因は、経験のある第三者の手で、慎重に且つ正確に分析し、それらすべてを一発で是正する必要があります。

3 正面から条文選択を間違えないための対策・準備をする

条文選択の判断を間違える原因は、「条文選択のための勉強・準備」をしていないからです。条文選択の判断を間違えれば、零点になりかねません。そこで、意識的に、正面から「条文選択のための勉強・準備」することが何よりも重要です。

4 定義、趣旨、要件・効果、論証を確かに、正確に理解・記憶したとの検証を受ける必要

定義、趣旨、要件・効果等の過誤欠缺をなくすには、誤解が生じ易い部分を集中的に是正する講義に出る必要があります。しかし、講義だけでは足りません。
講義後に、「定義、趣旨、要件・効果、論証等論文試験必須の基礎を理解し記憶したこと」を検証する試験を受けて、これらを100%的確に速答できる域に達した、というお墨付きを貰うべきです。それらは、自信になります。

5 正面から徹底的にあてはめ対策をする

「あてはめ」を間違える原因は、「あてはめのための勉強・準備」をしていないからす。過去問で繰り返し出る基本は、何れもあてはめが難しい論点ばかりです。
そして、司法試験も法科大学院の学内の試験も、あてはめに相当の配点を置いています。特に未修者や勉強期間の少ない方は、意識的に「あてはめのための勉強・準備」をしないと、何年も経験を積んだ既修者に追いつくことは困難です。

実務法学研究会の対策講座

1 実力判定試験・個別面談制度

実務法学研究会には、インプットとアウトプット双方について、①条文選択の能力、②定義、趣旨、要件・効果、論点、③あてはめのどこに問題があるのかを検証する実力判定試験制度や個別面談制度があります。留年になった原因のすべてを知り、一発で是正することを希望される方は、是非お申し込みください。

2 100%的確に速答できることを目指す【即戦力基礎講座】
―的確に速答できる域に達してはじめて既修者と戦えますー

法科大学院未修者コース在学生は、法科大学院2年次以降、司法試験においては、既修者に競り勝つ必要があります。論文試験必須の基礎について、100%的確に速答できる域に達して、優秀な既修者に競り勝つ可能性が出てきます。

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