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実務法学ブログ

ラスト10日で逆転合格〜予備試験 短答試験対策〜

1 時間内に解けない問題を見極める選球眼を鍛えれば、点は上がります。

「初見の」短答本試験には捨て問があります。

短答過去問を2回、3回と繰り返した場合、「解説書」を何度も見て答えを覚えている以上、捨て問はありません。しかし、短答本試験では、「基礎知識と法的思考力のみで、制限時間内に『初見の』短答問題を解く」以上、制限時間内に確実に解けない問題は、当然出てきます。

そこで、短答試験で伸び悩む方は、「時間内に確実に正解に達するのが困難な問題」を一瞬で見極める選球眼を鍛え、割に合わない問題に時間を浪費しないことが不可欠です。

選球眼を鍛えることは、直前期にもっとも速効性のある方法であると考えます。

2 必須の基礎知識とバランス・論理を併用する解き方をすれば、「初見の問題で」得点力はアップします。

短答試験が得意な受験生は、論文試験によく出る「定義・趣旨・要件・効果」と「要件のあてはめに必要な知識」、「短答試験のみによく出る基本」を明瞭に固め、後は、できない問題を捨て、できる問題をよく読み、「制度趣旨と対立利益を衡量」し、又は「基礎知識から論理的に推論」し、初見の選択肢推論しているに過ぎません。

3 予備試験7科目の比重の置き方

⑴ 行政法、商法、刑事訴訟法の準備の範囲

行政法、商法、刑事訴訟法は、やや負担の重い問題とか派生的な分野からも出題されます。行政法、商法、刑事訴訟法については、「割に合わない問題の特徴」をよく見極めて、また、「インプットの手が回らない分野」を見極めて、本試験当日及び直前期の準備の負担を軽減します。

⑵ 憲法、民法、民事訴訟法の準備の範囲

これに対し、憲法、民法、民事訴訟法については、比較的単純且つ平易な問題が多く、大学生でも手が回る範囲の基礎知識を固め、基礎知識と法的推論(バランス感覚、基本から論理的に推論する能力)を併用すれば、比較的高得点を期待し易い科目であると言えます。

そこで、直前期は、この3科目、特に民事訴訟法で取りこぼしがないよう、しっかり勉強するのがよいと思います。

もちろん、大学生等、勉強を始めて間もない方は、この3科目についても「インプットの手が回らない分野」を見極めて、直前期の準備の負担を軽減する方法もあります。

⑶ 刑法の準備の範囲と準備の方法

刑法は、財産罪、60条、実行行為と因果関係、放火、偽造、賄賂等の構成要件とそのあてはめが問われます。

そこで、まず、論文試験短答試験によく出る構成要件全体と各要件の内容、を過誤欠缺なく100%的確に理解・記憶します。

また、各構成要件をどうあてはめるか、あてはめのイメージをクリアにします。
その上で、事例形式の短答問題について、各構成要件を瞬時にあてはめることができるよう、徹底的に練習します。

4 短答試験のラスト10日、「初見の短答問題」で逆転するために!

予備試験の短答試験当日「初見の短答問題」で競り勝つために最低限必要なこと

単に条文判例過去問を繰り返すことではありません。
なぜなら、「初見の」本試験の問題は、過去問や条文判例自体とは相当に異なるからです。

(1)「初見の問題」について瞬時に難易を判断する選球眼を鍛える
(2)「論文試験と短答試験によく出る必須の基本」にインプットを集中させる
(3)「バランス感覚」(利益衡量)と、「必須の基本からの推論」を併用して、正解に至る解き方・考え方を身に付ける
(4)上記(1)(2)(3)を使いこなし、
初見の短答問題を正しく読み、現場で的確に考えて答えを出すという「正しい過去問『演習』」をする
(5)時間がある限り、
事例問題、判例知識、論理問題の順に、「短答解法の鉄則」を身に付ける